海外FXなら借金をする事は無い?海外FX特有の「ゼロカットシステム」とは
FXをやってみたい気持ちはあるけれど間違ったら借金を抱えてしまうのでは…と心配されている方も多いと思います。
あなたはゼロカットシステムをご存知ですか?
かくいう私も海外FXを始めるまで聞いたこともなかったのですが、最早メイン取引所はこれ無しでは考えられません。
ゼロカットシステムとは?
相場の急激な変動により口座残高がマイナスになった場合でも追証が発生しないというシステムです。
ゼロカットは海外FX業者では主流なシステムで私たち顧客にとってはメリットしかありません。
2019/1/3のフラッシュクラッシュや損切注文を出していたにもかかわらず酷いスリッページを多発させた2015/01/15スイスフランショックの様な場合に口座残高が仮に-10,000,000円になっても追証が発生しないのです。
取引画面の口座残高はマイナス表示になりますが、しばらく経つとFX会社が自動的に残高0の状態に戻してくれます。
国内FXでのマイナス残高はFX会社への借金になってしまいます。
ロスカットが間に合わない様な相場は頻繁に起こるものではありませんがレバレッジをかける取引はゼロカットシステム導入のFX会社を使えば「万が一」を回避することが出来ます。
ロスカットの信頼性
ロスカットや逆指値(自分でする損切注文)は必ず機能するものではありません。相場が一気に動いた場合、FX会社に注文が殺到し処理が追い付かず決算が遅れたり、最悪システムダウンを起こし取引そのものが数十分単位で出来なくなり再開されたときに表示された時のレートで決算される事があります。結果追証が発生し口座がマイナス残高になると入金金額以上の支払いを求められることになります。
最近の国内FX被害状況がこちら
・ 2019年1月3日 為替相場変動に係るロスカット等未収金発生状況
フラッシュクラッシュ | 発生件数(件) | 発生金額(百万円) |
個人 | 6389 | 828 |
・ 2015年1月15日 スイスフランの相場変動に係るロスカット等未収金発生状況
スイスショック | 発生件数(件) | 発生金額(百万円) |
個人 | 1137 | 1948 |
参考: ロスカット等未収金発生口座数(月次・速報) :金融先物取引業協会
個人投資家のみのデータなので法人口座を含めるともっと件数多いです。
スイスフランは日本ではマイナー通貨に分類されるため被害件数は少ないですが値動きが桁違いだった為、発生金額がとんでもないことになっていますね。
逆にフラッシュクラッシュは円がらみの全通貨が暴落した為、被害件数が多くなっています。数円程度の下落でしたが機能しなかった損切注文が多々あった事でしょう。
何年に一度の出来事ではありますが大きな追証を負うリスクは避けるべきです。
ゼロカットシステムを国内FXでは採用しないの?
残念ながらその予定はありません。これは国内業者が談合しているわけではなく 金融商品取引法第三十九条で禁止されている損失補てんに該当してしまう為、日本国内においてはやりたくても出来ないのです。 (やりたくないでしょうけど笑)
リスク回避の為ぜひ導入してほしいのですが法改正でもされないと無理ですね。
逆にヨーロッパのキプロス証券取引委員会では損失補填が義務化されています。
ゼロカットを導入しない弊害
国内FXで前述のロスカット等未収金が多発している為、金融庁が顧客資産の保護を目的とし「レバレッジのさらなる規制」をするという報道がされました。
現状の25倍から→10倍の規制を考えているようです。
ドル円での必要証拠金が大体4万円程度ですが新規制が実現するとFXを始めるのに最低10万円以上の口座維持が必要になるということです。
1円変動しても差益は1万円ですから口座マイナスにはなりにくくなりますが、稼いでいる人が今までの収益を維持するのに単純計算で今までの資産の2倍以上が必要になる訳で、短期取引メインだと特に不利に働きます。
スリッピングが防げないならレバレッジを下げればいいじゃない!ということですね…;