FXにおいてDD方式とNDD方式どちらが有利か
海外FXではほとんどの業者がNDD方式( No Dealing Desk )を採用していますが国内業者はほとんどがDD方式のレート提供となっています。
DD方式とは?メリットとデメリット
DD方式 (Dealing Desk) とは顧客(私達)からの注文をディーリングデスク (FX業者)を介しカバー先金融機関に注文を出す形態です
DD方式を執っているFX会社のメリットは総じてスプレッドが激狭となっています。市場からの提供レートを参考にFX会社が独自に設定するからです。
手数料無しでドル円では0.3銭、ユーロ円0.5銭、ポンド円1.0銭というレートが主流でしょうか。
NDD方式の海外業者(XM平均スプレッド)で例を挙げるとドルは1.8銭、ユーロ円2.6銭、ポンド円3.8銭とかなりの差がありますね。
仮に10,000通貨の取引ですと注文した時点で150円~280円DD業者の方が得することになります。
スプレッドが狭いのは我々投資家にとっては良い事なのですが、何故市場価格より安いレート提供が出来るのかという点が問題になります。
DD方式のFX会社は顧客が負けると得をする?
前述の通り、DD方式のFX会社は顧客からの注文はディーリングデスクを通します。ここで顧客からの売り買い注文相殺したり、負けているトレーダーの注文は実際に市場に流さないで(呑み注文)そのまま会社の利益にすることもできます。
このようにDD方式の会社は顧客の負け=利益になるいわゆる
利益相反の取引を行うことが出来てしまいます。
その為、お金の流れの不透明性が高く、 大きな価格変動の際の約定拒否、ストップ狩りを仕掛けてくる、等の様々な憶測を呼んでしまっています。
「原則固定」のスプレッド
DD方式のFX会社の一番見過ごせないデメリットは「原則固定」のスプレッドです。
流動性の低い早朝や年末年始、重要指標発表時に市場レートのスプレッドは広がりますがDD方式では市場レートの比ではない程大きくスプレッドが開くことがあります。
例えば2019/02/01の日本時間22:30分の米国雇用統計の時のユーロ円
DD方式の外為オンラインでは、売買レート124.58~125.02
NDD方式のXMでは、 売買レート 124.89~125.02
(アプリのスクショも有りますが著作権があるので掲載出来ず)
XMでは0.13pipsの開きに対し DD方式 では0.44pipsの差があります。
1lot(10万通貨)保有していた場合の差益は33000円ですからデイトレだと死活問題ですよね…
ここまでの差が出てしまうのはDDFX会社が意図的に価格操作をしているからです。
レートが急激に変動する時、又はレートが広がりそうな時に本来の市場レートよりスプレッドを広くします。こうすることにより本来成立しない筈の損切注文を呑んで利益にしたり、顧客の口座を早めに強制ロスカットして追証(口座残高以上の損失、借金)を防いだりします。
ロスカットの方は顧客に借金をさせない為とも見えますが、顧客が借金を負うと困るのはFX会社も同じで負債を支払えない人が多発すると損失が回収できなくなるので出来るだけ口座残高内で抑えようとする為です。
日中何でもない時でも他業者では動いていないスプレッドが広がったりするのでその辺りがストップ狩りと呼ばれる所以でしょう。
したがってDD方式のFX会社で取引する時は相場が急激に変動しても口座残高に余裕のある取引をする事が重要になります。
NDD方式のメリットとデメリット
一方の NDD方式のFX会社はインターバンク (カバー先銀行) から提示された顧客に最も有利な売買レートに手数料を上乗せしてレート配信をしています。 顧客の注文をインターバンクに取り次ぐ窓口の役割しか担っていないので
取引に介入する余地が一切なく非常に透明性が高いと言えます。
スプレッド差が利益となる為、顧客が注文すればするほど儲かる仕組みです。
正にwinwinの理想的な関係ですね。
手数料が乗せられている分、DD取引の国内業者と比べ平時のスプレッドが若干広い点がデメリットではありますが顧客を負けさせようとする意図が無いので信頼性があり不自然なレート乖離が少なく安全にトレードが出来るメリットがあります。